脆弱性評価は、セキュリティリスクを特定し、適切な対応策を講じるための重要なプロセスです。
この記事では、代表的な脆弱性評価手法であるCVSS(Common Vulnerability Scoring System)とSSVC(Stakeholder Specific Vulnerability Categorization)について、その特徴と違いを詳しく解説します。
CVSS(Common Vunerability Scoring System)
CVSSの概要
CVSSは、脆弱性の深刻度を評価するための標準化されたフレームワークです。
共通のメトリクスを用いて、脆弱性の影響度をスコアで表します。
特徴
・ベーススコアは、固有の特性に基づく脆弱性の基本的な深刻度
・一時スコアは、ベーススコアに影響を与える一時的な要因
・環境スコアは、特定のIT環境における脆弱性の影響度
CVSSの利点と欠点
〇利点
・一貫性と透明性のある評価
・広く採用されている標準
×欠点
・定量的なスコアに依存しがち
・環境固有のリスクを完全には反映しにくい
SSVC(Stakeholder-Specific Vulnerability Categorization)
SSVCの概要
SSVCは、脆弱性の評価を定性的に行い、ステークホルダーの視点を重視するフレームワークです。
脆弱性の優先順位を決定するための意思決定ツリーを使用します。
特徴
・意思決定ツリーは、脆弱性の状況に応じた具体的なアクションを決定するためのツリー構造
・ステークホルダーの視点は、企業や組織の特定のニーズやリスク許容度を反映
SSVCの利点と欠点
〇利点
・柔軟で環境に特化した評価
・定性的アプローチで状況をより正確に反映
×欠点
・導入と運用が複雑
・一貫性を保つのが難しい場合がある
CVSSとSSVCは、それぞれ異なる強みと特長を持つ脆弱性評価方法です。
企業や組織は、特定のニーズやリスク許容度に応じて適切な評価方法を選択することが重要です。
最適なセキュリティ対策を公示するためには、これらの評価方法を適切に組み合わせることが推奨されます。
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